エンディングゲームとは
エンディングゲームは、“他者の人生終盤を追体験する” をコンセプトとした、すごろく型のボードゲームです。
架空のキャラクターになりきって人生の終盤を追体験することで「人生の最期って、どう過ごしたいのだろうか」と考えるきっかけを提供します。
エンディングゲームは元々、人生の最期を考える上で重要なアドバンス・ケア・プランニング(ACP;Advance Care Planning)※ の社会的な認知度が低いことに課題を感じたメンバーが「ゲームを通して、ACPの認知度を向上させられないか?」と提案し、制作がスタートしました。
コンセプトである “他者の人生終盤を追体験する” のアイデアは、「自分自身の死に目を向けるという体験だと重くなりすぎてしまう」「恋愛リアリティショーや体験談のように、他人の話だと思ったら客観的に考えやすくなるのではないか」といった意見をもとに着想されました。
人生の終盤には色々な出来事が起きるように、ゲームの中でも色々なマスが登場します。マスに書かれた出来事を追体験する中で、自分自身の人生終盤をどのように過ごしたいかを考える機会になればと願って制作しました。
※厚生労働省では「人生会議」という愛称を設定し、普及・啓発を行っております。
エンディングゲームの楽しみ方
まずはエンディングゲームの遊び方に関しては動画をご覧ください。
エンディングゲームをより楽しむ方法 その①:キャラクターになりきろう!
エンディングゲームでは、6枚の人間カードがあり、6人のキャラクターがいます。ゲームの中では、人間カードに記載されたそのキャラクターの性格に沿って、マスを進んでいきます。
エンディングゲームをより楽しむ方法 その②人生終盤に訪れるライフイベントを追体験しよう!
人生の終盤には、様々なライフイベントが起こり得ます。エンディングゲームでは、そのライフイベントをキャラクターになりきって追体験することになります。追体験をする中でそのキャラクターだったら、どのように感じ・考えるのかを体感していきましょう。
エンディングゲームをより楽しむ方法 その③振り返りを通して、自分や他者の価値観を知ろう!
ゲームを体験する前には想像もしなかったライフイベントもきっとあるでしょう。そういったライフイベントが実際に自分に起きるとして、『自分はその時にどう感じるのだろうか?』と考えるかと思います。その考えたことをぜひみんなで共有し合って、言葉にすることで『人生の最期って、どう過ごしたいんだっけ?』と考えてもらいたいです。
エンディングゲームが生まれた背景
①きっかけはSHIPで行った「自由研究」から
最初のきっかけは、SHIPの「大人の自由研究」という企画でした。「大人の自由研究」とは、およそ年に1回行っているSHIP内の企画で、SHIPメンバーがそれぞれ興味のあるテーマに分かれてチームを作り、テーマに沿った活動を行います。
今回のボードゲーム制作に携わったのは「行動変容・ナッジ」というテーマに関心のあるメンバーで、「ACPの認知度を向上させるための行動変容・ナッジを考える」が活動内容の方針となりました。
話し合いの結果、ボードゲームを活用してACPへの関心を促すことを目標とすることになりました。ボードゲームの制作には、おうちの診療所とSHIPメンバーの医師や看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、デザイナーなどが参加しました。
②自由研究から始まり、豊中市との協業で加速
そういったきっかけで始めたボードゲーム制作。コンセプトとしては「他者の人生を追体験する」というのが軸となっています。これは「自分自身の死に目を向けるという体験だと重くなりすぎてしまう」「恋愛リアリティショーや他人の体験談のように、他人の話だと思ったらより本心に思っていることも言いやすくなるんじゃないか」といったアイデアが元に考案されました。
そうして制作が進んでいったボードゲームは、2022年に大阪府豊中市が主催した「Urban Innovation TOYONAKA」の1事業としてプロジェクトの支援を受けることとなりました。
そのUrban Innovation TOYONAKAを通して、豊中市健康医療部健康政策課・都市経営部創造改革課の皆さんや大阪大学でACPの研究をされている方、ACPに精通されている司法書士の方の協力を得ることになりました。いくつかの実証実験を経て、ボードゲームは形を成していきました。
③製品版の制作もスタート
Urban Innovation TOYONAKAの支援も受け制作が進んだエンディングゲーム。内容はさらにブラッシュアップされ、ついに製品版の制作にも取り掛かることになりました。製品版は、一般的に売られているボードゲームのように、箱や駒も高いクオリティを目指して制作。2024年2月に完成しました。
エンディングゲームを体験された方の感想
これまでに行った体験会では、自治体や地域包括支援センター主催の地域向けイベントでは、一般の市民の方々やその地域に所属されている医療・介護・福祉職の方々に。大学・専門学校の授業では、医学部・薬学部、介護福祉士を目指す学生などにゲームを体験してもらいました。それらの中で挙がった感想を一部、共有します。
☑ゲームを体験して自分にとって何が人生において大切かを考えるきっかけとなりました。
☑ゲームを楽しみながら自分自身のエンディングについての考え方や希望していることがよくわかりました。そうしたことに気付く本当にいい機会になりました。
☑他者になりきることで、自分の価値観とは違う目線で考えれることに大きな意味があった機会だったと思いました。
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