おうちの診療所では、地域との関係性の質を高めるべく、おうちの診療所 中野内のイベントスペース「おうちラボ中野」を地域の勉強会やイベント向けに公開します。

中野駅徒歩9分、15~20人収容の無料スペース

「おうちラボ中野」は、勉強会やセミナーイベントに使っていただけるスペースです。
アクセスや設備、利用規約についてご紹介します。

アクセス

JR中央線中野駅から中野通り沿いに進むこと約9分、駐車場の手前を右に曲がって道なりに進むと井上ビルが見えてきます。ビルの地下1階から2階までの3フロアがおうちの診療所 中野ですが、「おうちラボ中野」は地下になります。

おうちの診療所スタッフで行ったワークショップの様子

設備

会場にある設備は以下の通りです。記載していないもの以外で気になることがあればお気軽にお問い合わせください。

<あるもの>

・65インチモニター(HDMLケーブル付き)
・スリッパ20足
・ハンガーラック(ハンガー16本)
・電源 
・冷蔵庫(スタッフ私物も入っているためどのくらい利用したいか事前にお知らせください)
・ステップ状木製ベンチ(最大15人着席可能)
・低反発クッション20枚
・カラフル丸椅子8脚
・カウンターチェア2脚
・スタンディングテーブル1台
・会議用テーブル(スタッキングテーブル キャスター付、幅1200mm×奥行450mm×高さ705mm)4台
・DIYダイニングテーブル(幅1800mm×奥行900mm)1台
・ファブリックダイニングチェア(布巻)8脚
他、スタッキングチェア数脚用意可能
・電気ケトル1台
・電子レンジ1台
・ミル付きコーヒーメーカー(12カップオートマチックコーヒーメーカー DGB-900PCJ2)
・除湿器2台
・高さと角度を調節できるPC用デスク1つ
・食器洗い用スポンジ
・食器用洗剤

<貸し出し可能なもの>
※事前にご連絡ください。貸し出しできない場合もございます。

・Bluetoothスピーカー 
・Wi-Fi
・延長コード
・ポータブルハンモック
・わたあめメーカー(ざらめ用)
・プロジェクター(HDMI接続)
・ミル付きコーヒーメーカー(取扱説明書

<ないもの>

・喫煙スペース
・ガスコンロなどキッチンスペース
・駐輪スペース、駐車スペース

利用可能時間

原則として、準備を含めて平日の18:30〜22:00の利用を想定しています。
日中や週末の利用をご希望の場合は対応できないことが多いですが、まずはお問い合わせください。

利用条件

営利を目的としない勉強会、セミナーでしたら無料でお貸し出しします。
フード、ドリンクも持ち込み可能です。

ごみについて

ごみは原則、お持ち帰りください。有料で当院による処理も可能です。当院での処理を希望される場合は、お渡しする 45Lのゴミ袋 に「可燃」または「不燃」(ビン・カン含む)で分別をお願いします。ゴミ袋1つ当たり500円をいただきます。分別が不十分であった場合、ゴミ袋1つ当たり1000円を請求させていただきます。

<開催できないイベント>

・営利目的のイベント
・公序良俗に反すると当院が判断したイベント

※その他、診療所の判断でお断りする場合もございます。
※おうちの診療所スタッフの立会いが必要です。スタッフの都合が合わない場合もお断りすることがございます。立会いスタッフがイベント参加を希望した場合には、費用なしでの参加を許可いただくことが条件となります。

お申込み方法

下記のフォームから、利用規約をご確認のうえ、お申込み・お問い合わせください。

※原則として予約は1.5ヶ月先を目処にお取りいただけます。それ以降の予約については原則取れません。時期になってからお申し込みください。

「おうちラボ中野」の設備

「おうちラボ中野」は診療所スタッフ有志がDIYで製作しました。床のフロアタイルやカウンター、テーブルも自作です。テーブルは自作のため、強度があまり高くないので重い物や衝撃は与えないようお願いいたします。

ステップ状ベンチは大工さんに依頼して製作したものですので、強度は十分です。15名ほど着席することを想定してつくられています。

普段はスタッフみんなで昼食を取ったり、ミーティングをしたり、パーティをする際に利用しています。一人静かに作業したいときに利用するスタッフもいます。

電子レンジ、冷蔵庫、コーヒーメーカーは自由にご利用いただけます。

おうちの診療所スタッフが使用した宴会の様子

イベントスペースを診療所外に貸し出す理由

 おうちの診療所 中野院長の石井洋介です。2022年4月、おうちの診療所としては2拠点目となる「おうちの診療所 中野」を開院しました。中野院でも、地域から信頼される診療所を運営していきたいと思っています。

 おうちの診療所 目黒は2020年5月、緊急事態宣言の真っ中に開業しました。チームで試行錯誤しながら、「地域の皆様から信頼を得られる診療所とは何か」を考えてきました。僕らが出した結論は、「関係の質にこだわる診療所」でした。

 僕が病院に勤務していた頃は、病院で待っていれば手術や治療を求める患者さんがどんどん来てくれました。しかし在宅医療を始めて、とても恵まれた環境だったと実感しました。訪問しても、場合によっては「医師なんか来なくていい」と門前払いされるようなこともありました。このころから強く感じるようになったのが、「関係の質」の重要性です。

 あるとき、変形性膝関節症の診断がついているけれど、医療介入はずっと拒否しており、閉じこもりのようになっていた方がいました。当院でも最初は診療をさせていただけなかったのですが、定期的に訪ねて会話を続けることでお茶を出してもらえるようになり、お土産をおすそ分けするなどご近所さんのようなお付き合いをする中で、ある日「もう一度外に言ってみたいな」と漏らしてくれるようになりました。その方はそれを機に、膝の注射や痛み止めなど治療介入ができるようになり、リハビリも行ってついに歩けるようになりました。関係の質が高まったことによって診療の質につながった思い出深い症例です。

 イベントスペース「おうちラボ中野」も、「地域との関係の質を高める」という点で取り組んだものです。地域の多職種の方と顔の見える関係性を作りやすいよう、勉強会が開けるイベントスペースを併設しました。他にも、ケアマネさんや訪問看護師さんが訪問途中にトイレで困るということもお聞きしたので、当院はフリートイレを開放し、地域の医療介護スタッフが休憩してもらえるスポットを作っています。他にも、地域のイベント「中野クリエイティブ祭」を共催し、ステージや展示の企画をしたり、医師会活動をお手伝いさせてもらうなどしてきました。今後も地域との関係性の質を深められる活動を行っていきたいと思っています。

 「地域との関係の質が診療とどう関係あるのか」とお感じかもしれません。この課題意識は、僕がおうちの診療所を始める前、在宅医療を勉強し始めたばかりの頃に経験した忘れられないエピソードからきています。その患者さんは、地域のあるお店に定期的に通うことをとても楽しみにしていました。しかしある日、本人としては無意識のうちに商品を無銭飲食してしまったことで警察沙汰となり、このお店への出入りを禁止されてしまいます。その後、出かける先を失ったこの患者さんのADLや認知機能がみるみる低下していく姿を目の当たりにし、衝撃を受けました。この患者さんにとっては、どんな薬を処方するより、ちょっと買い物に行き続けられることのほうがADLや認知機能の維持に重要だったのでした。

 もし、このとき診療所と地域の関係が深くなっていて、何らかのトラブルがあったときに警察ではなく医師である僕に連絡がもらえる体制を作れていたら……?あらかじめ地域向けに認知症の方との接し方講座といったイベントを開けていたら……?いきなり警察沙汰になって出入り禁止になる以外に、折衷案が見つかったかもしれません。「地域との関係の質を高めていくことにこだわろう」と思ったのはこのときからです。

 この「関係の質」というキーワードは、米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究班の「結果の質からではなく、チームの関係性の質を高めることから始めることで好循環が生まれ、最終的には結果の質にもつながる」という話からきています。当院では患者さんや地域、事業所、チーム内との「関係性の質」をとても大切にしています。医師、看護師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)などの医療専門職はもちろん、事務やドライバーもフラットにコミュニケーションできる関係を大切に、チームづくりをしています。おうちの診療所に興味をもっていただいた方は、ぜひ一度見学にお越し下さい!

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