勉強会「夏本番前に知っておきたい脱水症」を開催しました

本日のおうちの勉強会、テーマは「夏本番前に知っておきたい脱水症」です。
担当の岩本医師は、特に船医をしていた頃、脱水症を診る機会も多かったとか…!
本日のスペシャルドリンクは、シャルドネ風味のリンゴ酢ドリンクをご用意しました。

脱水症とは、体液の喪失で起こる「体の異常」の総称のこと。
水分摂取不足や大量の発汗、嘔吐・下痢などによって起こります。
水と電解質を喪失すると、めまいやふらつき、口の渇き、頭痛などが起こります。

脱水症には主に2種類があります。

・水が足りない「水喪失型」の高張性脱水症
・NaClが足りない「NaCl喪失型」の低張性脱水症


この2つの脱水症は症状の出方にも違いがあり、さらに治療法も異なります。
例えば、水喪失型では口の渇きがどんどん強くなりますが、NaCl喪失型では特に乾かないので気付くのが遅くなりがちです。
高温環境下で作業していた人であれば、水喪失型の脱水症の可能性が高く、嘔吐・下痢を起こしている高齢者などではNaCl喪失型の方が可能性が高くなります。

虚弱高齢者と脱水症の5つのポイントも紹介しました。
本人が脱水に気付いていないケースも少なくないため、バイタルサインに注視して脱水症を探したり、室内が高温になっている場合には環境調整をしたりご家族に説明するといった予防もした方がいいでしょう。

さらに、訪問診療や訪問看護を手がける我々自身、つまり訪問サービス従事者も脱水症のリスクが少なくありません。
移動が多く、訪問先(患者宅や施設)の室温調整がしにくいこと、休憩が取れなかったり水分摂取を忘れがちになることなどで、脱水症のリスクが高まります。また、新型コロナウイルス感染症の影響で、マスクを着用する時間が延びたことから、マスクに熱がこもったり、水分摂取をしにくくなるという懸念もありますので、こまめに水分を摂取したいものですね。

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