脱水の基礎知識

脱水は、体内の水分バランスが崩れた状態を指し、電解質(ナトリウム、カリウムなど)の不均衡を引き起こすことがあります。体内の水分は、細胞の機能、血液の循環、体温の調節など、生命維持に必要な多くのプロセスに不可欠です。脱水が進むと、血圧の低下、腎臓機能の障害、意識の混濁など、重篤な状態に至ることがあります。

自宅での脱水症状のチェックリスト

脱水の疑いがある場合、以下の症状をチェックすることができます

脱水のチェックポイント

  • 口の乾燥や喉の渇き
  • 尿量の減少や尿の色が濃い
  • 疲労感やだるさ – 頭痛
  • 皮膚の弾力性の低下(皮膚をつまんでみて、元に戻るのが遅い場合)
  • 目のくぼみ

脱水症状の目安

減少率症状
2%喉の乾き、運動能力の低下
3%強い喉の渇き、食欲不振、ぼーっとする
4%イライラする、体温の上昇、だるさ、尿が濃く量が減少、皮膚が赤くなる、疲労感
5%頭痛、ほてり、めまい
8~10%けいれん、ふるえ
20%無尿、生命活動の停止

これらの症状が見られる場合は、脱水の可能性があります。

脱水の治療と日常生活での対処法

脱水の治療は、その原因と重症度によって異なりますが、基本的には水分を補給することが最も重要です。軽度の脱水であれば、水やスポーツドリンクなどで十分な水分を補給することができます。重度の場合は、医療機関での点滴による水分補給が必要となり、救急車で病院を受診したり、在宅でのかかりつけ医が居る場合には往診をしてもらうことになります。

日常生活においては、十分な水分を定期的に摂取することが重要です。

脱水と在宅療養・アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の関連性

在宅療養中の方においては、脱水が起きやすい環境にある場合が多いため、水分摂取の管理が特に重要です。高齢者や基礎疾患を持つ人は脱水のリスクが高くなります。高齢者になってくると口渇中枢(喉の渇きを感じる中枢)の機能が低下するため、汗をかいて水分を必要としている場合でも、高齢者は喉の渇きを感じにくくなります。そのため、そういった背景も加味して、ご家族やケアにあたる方より水分摂取を促してもらえると良いでしょう。

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)においては、脱水状態の管理に関する意思決定が含まれることがあります。たとえば、末期の患者の場合、積極的な水分補給をどの程度行うか、または自然な経過を選択するかなど、ご本人や家族の意向を尊重したケアプランの策定が重要になります。